課題「客」  私の客

 最近、海外から大阪や京都市内などに、大きいキャリーバッグを引いて、ツアーのお客が観光に来て、道いっぱい自由に歩いて賑やかです。大切なお客なので、大事に扱うお店の人たちは、忙しそうです。昼間など、電車の中は外人のお客が、いっぱいで、賑やかな声が飛び交う。百貨店の化粧品売り場は、通り過ぎるのに苦心します。お客は店頭に群がって、買い物しているようすが、嬉しいやら、悲鳴をあげながら、店員さんは忙しそうにしています。

 以前は、お茶のみ友達のお客が、自宅に来ていたし、また友達の家に招かれて、行ったり来たりして、賑やかに過ごした時がありました。だんだん年数がたつにつれて、お客もこなくなって、私も招かれる家へ行かなくなります。友達も自由がきかず、施設に入っておられる方や、亡くなった人もおられます。友のお客はこなくなったし、お茶の接待もしなくていいし、わずらわしいことに気を使わなくて楽になりました。

 高齢になった兄弟姉妹や、親類やらが、あまり行き行きしなくなってきました。今は携帯電話やメールで、情報を、兄弟姉妹たちの連絡を伝えるようにしています。孫も幼児のころから連休などが続くと、三人の孫と近くに住む実の妹の孫二人、賑やかに飛んだり跳ねたりして遊び、小さい子は泣かされたりして、家の中はドタンバタンとひっくり返るくらい賑やかでした。そんなお客たちが遠のいて、ひとり残されたように寂しくなりました。

 そのためか、まだ足が丈夫なので、天気のいい日はムズムズしてきます。あまり人の家を訪ねるようなことは、迷惑になるし、一人暮らしをしておられる人も、行くようなことはしません。自分も嫌なのでしんどいです。私が客になり、外で自由に楽しんでいます。鑑賞や、見学めぐりなど。
百貨店の季節の変わり目に、催し物を見るのもいいし、ホテルのグルメ巡りなども好きです。一人でも行くし、高価なランチでも気を使わないですみます。誰にも迷惑をかけず、体や足の動く限り、昔、懐かしい大阪界隈を堪能します。のびのびと優雅に、終焉まで元気に暮らせたら幸せかと思っています。
         二〇一九年   七月一七日
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